私の母は手芸が大好きで、脳腫瘍の後遺症で寝たきりになる前は
よくいろいろな作品を作っていました。リボンフラワー、押絵、
木目込み人形、パッチワーク・・・、とにかく一通りのものは作って
いたと思います。
この写真は、不器用な私がそんな母にせがんで、作ってもらった
”おひなさまのアップリケ”のタペストリーです。もう、20年近く前に
なります。これを作ってもらった直後に、母の体調が悪くなり、
入院し脳腫瘍の手術を受け、それ以降は針はもてなくなってしまった
のでした。
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今思えば、子供の頃からたくさんのかわいい手作り品を作ってもらって
いたのに、手元に残っているものはほんのわずかです。
こんなことなら、もっと大切にとっておけばよかったと後悔しています。

母を在宅で介護をするようになって7年、私は5回の流産をし、子供には
恵まれませんでしたが、主人に支えられ、何とか頑張ってやっています。
在宅介護とひとことで言っても、それは本当に想像以上に大変です。
途中で投げ出したくなってしまうような気持ちになることも度々あります。
でも、そんな時は母にもらったたくさんの手作りの贈り物のことを
思い出し、私を大切に育ててくれたことに改めて感謝し、
また次の日から介護を頑張ります。
私よりもっともっと大変な思いをして介護をされている方もたくさん
いらっしゃると思います。
でも、どなたでもきっと介護している相手の方との何か大切な思い出が
あるのではないでしょうか。つらい時は、そのことを思い出して、
”今”に感謝することで、ほんの少し気持ちが楽になるような気がします。
「頑張りすぎない勇気」という言葉がありますが、まさに日々大変な介護を
している私の胸につきささる言葉です。
日曜日のない介護という現実の生活だからこそ、続けていく気力を
持ち続けられるために頑張りすぎないことは本当に大切なことだ思います。